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OPINION

新型コロナウイルス対応で見えた企業姿勢

新型コロナウイルスの感染拡大が、多大な影響を及ぼしている。食品スーパーやコンビニは食料品などの生活必需品を扱う観点から、営業を継続。緊急事態宣言が発出される中、感染予防等に取り組みながら営業している。
 ライフやサミットは3月初旬の早い段階からチラシの取りやめや、営業時間の短縮などを実施。また、ヤオコーは消費者に向けて自社の取り組みや来店客への要望を提示した。その中の『お客様に「信頼」されるお店を目指して』と題した川野澄人社長のコメントでは、対策の強化を約束するとともに、商品の欠品に対して謝罪を述べ、理解と協力を求めた。
 ヤオコーは新聞等でのチラシ配布について、他社と同様に取りやめているものの、店頭では配布している。ただし特売期間を従来の2日間から6日間に延長。チラシには混雑する曜日や時間を示し、なるべくそれ以外の日時に来場するよう呼びかけ、集客の分散に努めている。
 各社がチラシを自粛しているのには主に2つの理由がある。1つは特売を行うことで特売商品を多く配送する必要があり、そのために店舗で欠品している商品などを十分に配送できなくなってしまうという点。もう1つは、特定の日時に集客することで、密集・密接な空間を生み出し、安全性が担保できないことへの懸念だ。
 首都圏のあるスーパーでは、新聞等でのチラシの配布を4月いっぱいまで行っていた。広報の担当者は「欠品している商品については別便で配送しているので問題ない」という。商品面はそれで問題ないかもしれないが、安全面ではどうだろうか。そのチェーンは狭小店舗もある。対策はしていても、チラシの配布によって客や従業員をより危険な状況に晒してしまう可能性は高い。消費者もそのことは理解しているはずで、いくら商品や価格に魅力があっても、逆に客足を遠ざける要因にもなりうる。
 このスーパーの3月の既存店売上前年比は110%ほど。ヤオコーの112.9%などと比べて悪くはないが、それはこの状況に起因する部分が大きい。状況が落ち着いたときに、消費者はこのスーパーを選ぶだろうか。

誠実な対応が信頼につながる

コンビニ各社も感染予防策を進めているが、全国に5万店以上あることから、いくら対策していても従業員の感染は避けられない。実際に大手コンビニ3社は既に従業員の感染が発生しており、対応に追われている。
 従業員の感染が確認された場合、各社はHPなどで店舗名や対応等を発表している。中でもローソンは該当する従業員の就労時間など、最も細かく公表している。従業員のプライバシー保護や、逆に利用者の不安を煽ることになるのではないか、などの懸念もあるが、正直に公表していることに関しては評価できる。
 非常事態の中、新型コロナウイルスへの対応から各社の企業姿勢が透けて見えた。今の誠実な対応が、事態が収束した際に消費者からの信頼につながるのではないだろうか。

(杉本)