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OPINION

冷凍食品100周年、まさに節目の年に

新型コロナウイルスが様々な形で日々の生活に影響を及ぼし始めてから、ほぼ10ヵ月が経った。
 振り返ると、今春の新製品発表会は1月こそ通常通り開催されたが、2月になるとマスクの配布などが見られはじめ、3月は中止したところが多い。恒例となっている卸の展示会も、1月は日本アクセスの「春季フードコンベンション」や旭食品の「フーデム」、2月中旬の国分グループ「FOOD TABLE in JAPAN」などが開催されたが、それ以降はほぼ中止となった。ただ、この頃はまだ、その状態が年末まで続くとは思っていなかった。
 しかし、全国の小中高校に3月から休校要請が出され、同月下旬に東京オリンピック延期発表、そして4月上旬の緊急事態宣言発出と、瞬く間に状況は深刻化していった。
 こうなると、さらに事態が悪化していくことも想定せざるを得ない。身近なことで言えば、本誌も必要な情報を掲載しつつ月1回発行するため、取材や編集のあり方を考える必要に迫られた。そもそも発行できるのか、と不安にかられたこともあった。1号発行するたびに安堵のため息をついていたが、今12月号を届けることができ、まずは年内の発行を無事終えたことに、心底ホッとしている。
 この10ヵ月間、東京オリンピックをはじめ、本来予定されていたが実施できなかったことは非常に多い。冷凍食品業界の末席に身を置く立場として何より残念なのが、「冷凍食品100周年」という大きな節目を大々的に祝えなかったことである。
 北海道森町に日産10tの水産物を凍結する能力をもつ、日本初の本格的な冷蔵庫が建設されたのが1920年。本来ならば、発祥の地である森町で冷凍食品100周年を記念するイベントが日本冷凍食品協会を中心に予定されていたが、かなわなかった。冷凍食品の日(10月18日)に消費者を招いて毎年開催していたPRイベントも中止せざるを得なかった。冷食協はコロナ禍でも開催できるイベントとして「冷凍食品レシピコンテスト」という新たな試みを実施、また初めて開催した冷凍食品の展示会「冷食JAPAN」は一定の入場者を集めたが、やはり本来予定していたイベントを開催できなかったことに、寂しさは残る。

今、何をするかが今後を左右する

しかし、今年が冷凍食品にとって非常に大きな節目となったことは間違いない。家庭用は巣ごもり需要により需要が急増、あるメーカーは「インパクトとしては、想定していた10年分以上の浸透度だった」と言う。コロナ禍というネガティブな要因ではあるがチャンスであることは間違いなく、今年度の伸びを一過性のものに終わらせないため、今、何をするかが重要になる。
 一方、業務用は業態にもよるが非常に厳しい状況にある。外食などはまだ本来の需要が戻っておらず、当面は感染の状況に左右される状態が続きそうだ。楽観的なことは言えないが、変化の中で生まれるニーズに対応し、今を乗り越えてほしい。
 来年は冷凍食品の次の100年に向けたスタートであり、アフターコロナに備える年にもなるはず。心して臨みたい。

(吉田)